DUSTCELL INSIDE
Graphic, Logo, VI+CI
【Background】
音楽ユニットDUSTCELLのMV『INSIDE』のタイトルデザインを担当。MVはアニメーション作家の山田遼志が監督。同曲は2022年4月29日から全国公開となる体験型・都市伝説ホラー映画『N号棟』の主題歌として起用されている。
YouTube → DUSTCELL – INSIDE
【Concept】
監督の山田遼志氏と話したところ、MV「INSIDE」は、「若者の内的世界」をテーマにしているということだった。自己の内的世界に囚われた青年は、そこから脱出ができるのか。そんなテーマを聞いた時、そのヒントには、「他者に対する自己同一性」の問題が関わっているように思えた。
この世の全ては主観を投影しているだけに過ぎない。それを「環世界」と言うのだが、MVに現れる主人公の青年は、狭く閉ざされた環世界の中に生きている。MV上に突如現れ、追い立てるようにレースを始めるエッグマン。エッグマンを敵視し、デッドヒートを繰り広げる青年。しかし、エッグマンは本当に敵なのだろうか。青年が戦っているのは徹頭徹尾、自分自身の中の影ではないのだろうか。
「深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いているのだ」。その深淵を覗く行為も、そして覗いている「深淵からの視線」すらも、実は自分の視線だということに気づくまで、青年の葛藤は続いていくのだと思う。
【Title Design】
先述のコンセプトより、デザインモチーフとしては、「Gazing Eyes(見つめる目)」を提案。それは、深淵を覗く目であり、また、深淵からの視線でもある。眼差しを感じる書体を幾何的なエッジーさで表現し、青年期の閉塞感を表現するため、画面を覆い塞ぐようなレイアウトを提案した。INSIDEの「N」には、「迷い」を表現する歪曲を入れていたが、山田氏の「コースのうねり感にも見える」との助言を受けてそれは面白いと思い、デザインに反映した。
Artist : DUSTCELL
Director : Ryoji Yamada(mimoid)
Animator : Ryoji Yamada / Yasuhiro Tomita / Taishin Minami / Takuto Kawakami / Kana Fukudome
Compositers : Shohei Inayoshi / Tsubasa Saikawa
Assistant : Sota Fukushima / Lina Machida / Hanae Sugi / Gentaro Funayama / Rina Koide / Morima
Vfx Supervisor : Takahiro Ota(KASSEN)
Vfx Producer : Yusuke Makita(KASSEN)
Previs : Tyler Yoshikawa(KASSEN)
Title Designer : Yu Miyazaki(MY HEAD)
Character Designer : Ryoji Yamada
Car Designer : Taishin Minami
Producer : Kozue Bessho(mimoid)
Production Manager : Taori Shinoda(mimoid)/ Akihiko Waka”hoi”(mimoid)