LONG GOOD
Concept, Graphic, Logo, VI+CI, Package, Art Direction, Photo Direction
【Background】
家庭用カクテルブランド「LONG GOOD」が誕生。「自然派ワインやクラフトビールを愛する人の、もう一つの選択肢になりたい。」そんな思いから、バーテンダーの中垣繁幸氏が立ち上げた。職人の持てる知識と技術、そして熱意を全てを注いで作り上げた本製品は、中垣氏のバーテンダー人生の集大成であり、酒造りへの新たな挑戦である。MY HEADはロゴデザイン、パッケージデザイン開発などを担当した。
【Concept】
まず、LONG GOODは、人々の人生に寄り添う「ライフスタイルカクテル」ブランドであると捉えた。価値観が多様化している現代でも、ふっと肩の力を抜いて家でリラックスする時間は人々の生活の普遍的なところに根ざしている。それを職人が作る上質なカクテルで、ちょっとだけ拡張するお手伝いがしたい。そんなブランドミッションを構築する。
【Logo Design】
LONG GOODという名前は、前述の通り「長く、良い時間を味わう」という意味でネーミングされているが、中垣氏の本拠の近くに流れる長良川にも由来している。それ故にプロジェクト開始当初は、緩やかさを表現するため曲線を多用し、アイディアを検証した。かなりの案数を検討した結果、最終的には、直線的で抑揚の強い上図のロゴに決定した。これは、時計のような正確さに縛られない東洋起源の時間の伸縮性を表現している。
ロゴマークは、イニシャルのLとGから発想した月と水面である。東洋の伸縮する時間を表す「間」という文字は、元々は門構えに月の「閒」であり、これは門に差した月の光が時と共に伸び縮みしたことに由来する。故に、伸縮する時間のモチーフとしては月が最適であり、長良川の清流をイメージした水面は「良き時間」を象徴するモチーフとして適当だった。シンプルながらも、想いの詰まったマークとなった。
【Package Design】
パッケージも、検証の結果、中垣氏側で自由に差し替え可能なスペースを下部に作ることにした。ここにはカクテルレシピやコンセプトなどに応じて、自由に写真やイラストなどをいれることができる。その代わりに、枠内に少々のイレギュラーが出ても同一ブランド性を損なわないために、枠外の要素をしっかりと印象強くなるように調整を重ねた。
ブランドの黎明期であり、今後進化していくことも予想されるが、何にしても一人の熱意から立ち上がるプロジェクトというのものに、楽しみは尽きない。
Producer / Planner: Shogo Otani
Art Director / Graphic Designer: Yu Miyazaki
Production: 301 Inc.
Client: Nagara Shuzo